では、早速ですが、個人型確定拠出年金(イデコ)とその活用法について紹介させて頂きます。どうぞよろしくお願いいたします。
個人型確定拠出年金(イデコ)について
みなさんは個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)を知ってますか?これは毎月一定額を将来の老後資金として公的年金に上乗せして積み立てる仕組みです。
この仕組みの魅力ですが、収めた掛金が所得控除の対象になるので節税効果が期待できます。
節約しながらも、将来の老後資金に備えられるとは、かなりお得な仕組みですよね。
今回はこの個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)について、その仕組みを紹介させて頂きます!
今回は企業に雇われている一般的なサラリーマン(企業年金のない厚生年金の第2号被保険者)の方を例に確認してみます。
メリット1.掛金全額が所得控除
毎月の掛金全額が所得控除の対象となります。年末調整で一年間の支払額に対し、所定の計算方法で出された金額を所得から控除されます。掛金の12ヵ月分の証明書が送付されたら添付して申告してください。
メリット2.運用中益が非課税
金融商品で得た利息や運用益は課税されます(源泉分離課税20.315%)が、イデコなら非課税となります。
メリット3.受取るときも有利
収めた掛金を受け取る時は年金または一時金で受取方法を選択します。本来は一時所得課税されるところですが、イデコなら年金として受け取る場合は「公的年金等控除」、一時金の場合は「退職所得控除」の対象となるので有利です。
個人型確定拠出年金(イデコ)の節税効果について
ここまで節税メリットがあるのであれば、出来るだけ沢山の掛金を収めて、沢山の税控除を受けたいと思いますよね。でも掛金には上限があります。現在は月額で23000円が上限とされています。最低月5000円から1000円単位で決めて始められます。掛金変更は年1回となります。
例えば、毎月の掛金を最大の23,000円とした場合、年間で276,000円収めますから、所得税(10%)、住民税(10%)とすると年間55,200円もの税金軽減が期待できます。
凄いと思いませんか。何もしないで5万円以上の節約が出来るのですからお勧めする理由がわかると思います。
尚、イデコ加入にあたる注意点としては、掛金が60歳までは引き出すことが出来ないことです。それと収めた掛金を運用すると元本割れとなる可能性もあります。しかし、これについては元本確保型の商品におくことで回避できます。
節税したお金で複利運用を行う
さて、せっかく5万円ものお金が浮いたので何か美味しいものでも食べよう!とおもいましたか?いや、それも否定はしませんが、もう少し将来のために知恵を絞ってみましょう!
皆さんは複利という言葉を聞いたことがありますか?資産運用の必要性を理解する上で、必ず覚えてほしいのが複利の力です。お金持ちの間ではこれは常識なのです。
まず、運用利回りというものには、2つの仕組みがあります。それは「単利」と「複利」です。これら2つの違いは、運用で得た利益を次の運用に含めるのか、それとも含めないかの違いです。含めないのが「単利」で、含めるのが「複利」です。
今回お勧めする「複利」の運用は、元利再投資型の運用となります。
もう少し分かり易く数字で確認しましょう。例えば先ほどイデコで年間55,200円が浮きましたので、毎年55,200円を積立で年利3%で30年間運用した場合を例に比べてみましょう。55,200円で年利3%運用益は1,656円です。わずかな金額ではありますが、これを翌年以降の運用の元金に入れるか入れないかで、次のような差が生じます。
単利の場合
55,200円×3%=56,856円
56,856円×30年=1,705,680円
複利の場合
1年目 55,200円×3%=56,856円
2年目 (56,856円+55,200円)×3%=115,417円
・
・
・
30年目 2,680,590円
如何でしょう。その運用益の差額はなんと974,910円にもなります!
年あたり、たった1,656円の運用元金の差が、30年という長い期間になると、その効果は絶大だと思いませんか?
このように、短い期間では些細なことかも知れませんが、長期スパンでは大きなリターンになることは運用の世界ではよくあることです。これは、利息が利息を生み、雪だるま式に増えるからです。
これを複利運用の力として理解しておいて下さい。資産運用には、このように長期的な視点を持つことがとても重要です。
まとめ
毎月23,000円を個人型確定拠出年金(イデコ)という仕組みの中で収めれば、将来の自分への仕送りとなり60歳以降に年金や一時金としてして受取れます。これで将来受け取る公的年金で不足する部分を少しでも補う準備になるでしょう。
そして、この制度を活用したことで受けるであろう税優遇は年間5万円程度が期待でき、その浮いた金額をさらに複利運用すれば、老後までの30年という長期の時間を味方にして大きく資産を増やせることも期待できます。
節約と聞くと、電気を使うな!美味しいものも我慢!贅沢は敵!とか、かなり厳しい生活を思い浮かべますが、私はこのように効率的に節約するほうが長続きすると思います。毎月の余剰資金を普通預金にしないで、イデコを活用して貯金すればストレスなく、かつ、大きな効果が期待できるので、一押しの節約術として紹介させて頂きました!
詳細は公式サイトをご覧ください